← 前のページ
ページ 639 / 1317
次のページ →
翻刻
【柱】古今巻十 〇十
りに不思儀(ふしぎ)にて久清丈尺にてうつて見ければ桙(ほこ)
例(れい)よりも一丈あまり遠く立たちげり彼僧か夢も
思ひあはせられて大明神の御はからひかたじけなく
覚へけり例(れい)の寸法にて立たらまじかははやくまけなま
じ不思儀なりける事也此僧にはよろこひいひたり
けるとかや敦文程のものに是程の勝負し出したり
とて勝ながら御気色あしかりとなんまして負まし
かば定てよかるまじきに明神の御はからひ忝かりけり
此久清度々/競(けい)馬仕けれ共一度もまけざりけり数すく
なく乗てまけぬ者はおほかれどもかゝるためしは未