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翻刻
聞さる事也
【367】承元元年より三ヶ年が間/新日吉(しんひよし)に五月/会(ゑ)に北面(ほくめん)
の下臈(けらう)に随身(すいしん)あはせられけり同二年の五番の乗(のり)
尻(しり)左兵衛の尉大江ノ高遠(たかとを)右大将《割書:野々宮|左大臣君継》下臈(けらう)佐伯国文(さいきのくにふん)と
さため下されけり高遠は馬にもしたゝかに乗(のる)上(うへ)大男
にて強力(ごうりき)の聞へ有けり国文は小男無力のもの也ければ疑(うたかい)
なく取て捨(すて)られなんすと人々も思たちけり高遠
も傍輩(はうはい)にあひて高遠が小ゆびと国文がかひなと
いつれかふときなと云けり去程に打ちがひて高遠
前に立たりけるを国文追てやがて高遠を取おとし
【上欄書入れ】12
【柱】古今巻十 〇十一