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翻刻
などおほく持たりけり田に水まかする比村人水を
論(ろん)じてとかくあらそひておほ井子が田にはあて付ざり
ける時おほ井子夜にかくれて表のひろさ六七尺ばかり
成石の四方成をもて来りて彼水口に置て人の田
へ行水をせきて我田へ行やうによこさまにをきて
げれば水おもふさまにせかれて田うるほひにけりその
あした村人共見ておどろきあざむ事/限(かきり)なし石を引
のけんとすれは百人計しても叶ふべからずさせば田皆
ふみそんぜられぬべしいかゞせんとて村人おほ井子に
降(こう)をこひて今より後は覚しめさん程水をばまかせ
【上欄書入れ】22
【柱】古今巻十 〇十九