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翻刻
【柱】古今巻十 〇二十一
所もなく居なみたる中をわけて座上にひしと居たり
ける大将猶ちかくそれへ〳〵と有けれ共かしこまりて侍
けり扨物語して抑所望の事の候を申出さんと思ふが
定て不祥(ふしやう)にぞ侍らんずらん思ひ給ひながら又たゝ
にやまんも忍びがたくて思ひわづらひたるとの給はせ
ければ重忠とかく申事はなくてかしこまりて聞ゐたり
けり此事たび〳〵に成ける時重忠ちと居なをりて
君の御大事何事にて候共いかてか子細を申候わんと
いひたりければ大将/入興(しゆけう)し給て其庭に長居めが
候ぞ貴殿と手合をして心見ばやと申也東八ヶ国打