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翻刻
【柱】古今巻十一 〇二
しらず又/清涼殿(せいりやうでん)の弘庇(ひろひさし)についたち障子を立て昆明(こんめい)
池(ち)を図せられたりそのうらに野を書て片方(かたかた)に小屋形
あり又近衛司の鷹(たか)つかひたるをかけり是は雑芸(さつげい)に
侍り嵯峨野に狩(かり)せし少将の心とぞ彼少将といふ
は大井川のほとりすみける季綱(すへつな)の少将事にや
かの大井の家を出て嵯峨野に狩しけるをうつし
けるにこそ又萩の戸のまへなる布(ぬの)障子を荒海(あらうみ)の障
子と名付て手長(てなが)足長なと書たりその北うらは宇治
の網代(あじろ)を書り清少納言が枕草子に此障子の事
も見へたり一条院このかたに書れたるとこそ大