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翻刻
などそ参られける殿上人はくらべ馬のさためしける
間なりければ其所より右(みきりの)頭(とうの)中将つき〴〵の八九人計
引つれて参ける御簾(みす)の内には北面(きたむきに)分てゐたり左
なでしこがさね右(みぎ)藤(ふち)がさねの衣をなんき侍けり左(ひたり)かね
のすき箱にこゝろばへしてかれのむすび袋に色々
の玉をむらごにつらぬきてくゝりにして古今(こきん)の絵七
帖あたらしき歌絵のかねのさうし一帖入たり表紙は
さま〳〵にかざりたり打敷/瞿麦(なでしこ)のふせんれうに
卯花を縫(ぬい)たりけり数さしの金の洲浜(すあま)にさしての
をかをつくりて葉(は)山に松おほくうへたり数には松を
【上欄書入れ】9
【柱】古今巻十一 〇八