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におほくうち入てもせんなしといへば男ありがたく
うれしく覚て其あしたやがて此銭ふところにひき
入て殿へ持て参ぬ例の事なればあつまりてのゝ
しる中にまじりぬ心中に思ふやうすべてこの事
いまだせぬ事也朝夕見きけ共我と手をおろして
したる事なければさいの目の勝まけもはか〴〵敷
しらず只人にまかせんと思てかたえの者に其よしを
いへばさしもはやりたる事に只/独(ひとり)ましり給はざり
つれば賢人(けんじん)だてかとおもひて侍けるにいかにして
かくはなどいへば其ことに候今日よりくはゝり候べし
【上欄書入れ】5
【柱】古今巻十二 〇四