← 前のページ
ページ 768 / 1317
次のページ →
翻刻
事を院/聞召(きこしめ)されからめとられけり神泉苑(しんせんゑん)に御幸(みゆき)
成て件(くだん)の冠(くはん)者をめしすへて汝神通の物にて空を
とび水の面はしるなるに此(この)池面(いけのおも)走(はしる)べしとて池につけ
られたりけるにあへて其儀なし馬によく乗て山の
峰(みね)よりはしりくだすなるにとてあがり馬にのせられ
たるに一たまりもせざりけり大力の聞へ有とて賀茂
の神主/能久(よしひさ)と相撲(しまう)をとらせられけるに能久取て
池の面へ七八尺はかりなげすてたりければ水におぼれ
てうきあがりけるを大ひきめ【引目】にてい【射】させられけり
かくせめられてのち獄定(ごくぢやう)せられけるとぞ此男
【上欄書入れ】11
【縦長楕円印 朱】BnF/MSS
【柱】古今巻十二 〇八