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翻刻
【柱】古今巻十二 〇十七
にあひにけり悪徒(あくと)等か舟すで近付て御米まいら
せよといひけるを正上座人を出していはせけるは是は
熊野へ参る御米也/贓徒(ぞくと)等のぞみ有へからず悪徒
等かく云を聞て熊野の御米と見ればこそ左右なく
はとゝめねしからすはかくまで詞にていひてんやといふ
上座その時/腹巻(はらまき)きてひきめ一じんどう一/進(すゝみ)とりぐし
てたてつかせて船のへにすゝみ出て悪徒等が望み
申事いかにも叶ふへからず止(とめ)ぬべくは御米成共とゞめよ
かしといふを海賊(かいぞく)一人ものゝぐして出向てこと葉だ
たかひをしけり海賊が船に幕(まく)引まはしてたてを