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つきて其中に悪徒/等(ら)其数多く有しばし詞だゝかひ
して上座まづひきめもて海賊を射(い)たるに海賊
くゞまりて箭(や)を上へとをしけりひきめ耳をひゞかし
て通ぬれば則立あがる所をいつのまにか矢つぎし
つらんしんとうをもてたちあがる目のあひを射て
うつぶしにいふせてげり此矢つぎのはやさに海賊ら
おどろきて是は誰にておはしまし候ぞと問たりければ
汝らじらずや正上座/行快(ぎやうくわい)ぞかしと名乗(なのり)て此辺
の海ぞくは定て熊野だちの奴原(やつはら)にてこそ有ら
めと思へは優如(ゆうじよ)してこれをもて手なみをば見する
【上欄書入れ】21
【柱】古今巻十二 〇十八