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翻刻
【柱】古今巻十二 〇二十八
それより八幡にも安堵(あんと)せずなりてかゝる身と成にけり
とぞ徳大寺殿に祗候(しこう)の時も篳篥(ひちりき)つかうまつり
て内々の講演(こうゑん)などにはふかせられけるとぞ此小殿
が語けるはわかくより武勇(ふゆう)をしてみるにまさりたる
者もすくなく候けりたゞ一人ぞ候し大殿と申し強
盗と同宿し山/崎(ざき)に候し時夜のしら〳〵と明わたる
程にあやしく犬のほえ候を我は何共思ひもとがめず
候しを大殿が聞とがめてやだまれ平六此犬のほえ
さ【書陵部本「やう」】は聞とがめ給はぬかあやしきさま也出て見給へ
しと申し時に弓矢かきつけて出て見侍しにしろき