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翻刻
直衣(なをし)にひきいれ烏帽子(ゑほうし)したる男下人両三人具して
とをる有其さきにたけたちすかたけにいとすくやか
げ成法師物具はせで只大成さいほう計持て通り
侍ぬ此やうを帰て大殿にかたればあはれ左様のもの
こそあやしけれ行がたをば見入給へるかといへばしらざ
るよしをこたふればわ殿を頼み申て同宿したるは
ケ様のときの料/也(なり)などか見入給はぬといへばその言
葉に付て又立出てみるに大殿がいふにたがはず早
くとをりぬとおもふ法師此家の門に向てたちたり
はやこと有と思ひて矢をうちくはせてよくひきて
【上欄書入れ】32
【柱】古今巻十二 〇二十九