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ひそかに内裏を出させ給て御出家有けり惟成(これなり)すなはち
もとゝりを切て義懐(よしかね)卿にいひけるは貴殿忝も外/戚(せき)と
しておもくおはしつるに外人と成て今更なる世にまじ
はらん事はいかゝ案じ給ふと義懐(よしかね)我も其由を存じ
まうけたりといひて同しく出家してげり教訓(けうくん)にてし
給たればいかゞと世の人思ひけるに始終たうとくて
過終けり飯室(いむろ)にすみてよまれける
見し人もわすれのみゆく山里に
心なかくもきたる春かな
扨も彼御門世をそむかせ給事のおこりいと哀(あはれ)に
【上欄書入れ】20
【柱】古今巻十三 〇十八