← 前のページ
ページ 873 / 1317
次のページ →
翻刻
【柱】古今巻十四 〇二
なくてなんおはしましける程にやがて御幸なり
て御車やり入て階隠(はしかくし)の間(ま)さしよせておはし
ましければみきをなんすゝめ奉られける朽葉(くちば)の
かざみ【汗衫】きたる童(わらは)二人ひとりは沈(ぢん)の折敷に玉のさかづき
銀(しろかね)のさらに金(こかね)の橘(たちはな)一ふさをもられたるをもちたり
けり一人は片(かた)口のてうしにさけを入て持たり二人
の童/寝殿(しんでん)のまへをへて階の子(こ)をなゝめにおり下(くだ)
て御車へまいりけるさまいみしく優(ゆう)になん見へ侍る
酒はうるはしうならせ給ける橘は季通(すへみち)御供に候ける
に給はせけり上皇かへらせおはしましけるまゝに