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翻刻
【柱】古今巻十五 〇三
法花経をよみ奉て極楽に詣(まう)でたるよし人の
夢に見へたり没後(もつご)にかの墓(はか)所に夜ごとに経壱
部(ぶ)よむ声をこたらざりけり改葬(かいそう)して其/墓(はか)所を
他所にわたしたりける時も猶経の声をこたらざり
けり在生(ざいせい)の時より執(しゆ)し奉れる故に没後(もつご)も其
おこなひをこたらぬ也善悪につけて執心ある
事は生をへだてつれどもかゝるにこそ
同/西塔(さいとう)の僧/圓久(ゑんきう)も此/定(ちやう)也けり但し是は七々日
ごとによみけるとぞあはれ成事也又/壱睿(いちえい) と云
僧有けり是も多年法花経に帰して修行し