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翻刻
【柱】古今巻十五 〇九
宿執にてひかせ給にや物をねき申さるなればその
ことのかなふべきしるしには必又御筝のをとの聞ゆる
也あはれにふしき成事也
【492】大監物(たいけんもつ)藤原の守光(もりみつ)は侍(さふらひ)学生の中には名誉(めいよ)の者
にてなん侍ける嘉応年中にむこ薩摩(さつま)守/重綱(しげつな)にあひ
ぐして彼国へくだりたりけり承安三年重病を
うけて日比なやみけるが少よく成たりけれ共猶/例(れい)の
様にはなかりけり去ながら八月いぜんに上洛して釈尊(しやくそん)
にまいらんと思ひたりけりしたしき者共/制(せい)しけれども
猶しゐてのぼりぬ八月七日/疲極(ひきよく)しながら小袖のうへ