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翻刻
【柱】古今巻十五 〇十五
ふびんなりとて猶定輔卿にならはせ給にけりみちの
執心めんぼくをほどこすにつけて罪ふかき事なり
【497】法深(ほうじん)坊生年二十の年より熊野(くまの)へ詣てゝ我みち若(もし)
父の芸におよはずばすみやかに命をめすべしとこぞ
申されけれ起請(きせい)のむね神慮(しんりよう)にかなひてみちの棟梁(とうりやう)
たり口きたなくていふべからず嫡女(ちやくじよ)孝孫七歳のとし
あまりにふようにてはしりあそびけけるをこらさん
とて所持の小/琵琶(ひわ)を取かくしてはやくふようを
道にたてゝ比巴なとをば心になかけそとてしばし
取かくしたりけるをおさなき心にあさましくなげ