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翻刻
【柱】古今巻十五 〇十六
ひきなりけりゆゝしきすきものにて侍けるが不
食(しよく)の所労(しよらう)おもりてすでに食終(しよくじう)の期(ご)に成て木工(もくの)
権頭(こんのかみ)孝道朝臣のもとへ使者をやりていひけるは所労
大事に罷成て命/旦暮(たんぼ)に有今一度見参に入てよ
みぢやすくまからばやと御わたり有なんやといへり
ければ孝道(たかみち)朝臣則来られにけり対面(たいめん)してこゝろに
懸りたる事候て申侍つる也万秋楽の序(じよ)の聞度(きゝたく)
侍る也此/辺(ほとり)にも管弦(くはんげん)は候へ共同じくは御/琵琶(ひわ)にて
聴聞(てうもん)仕たき也といひければ則琵琶たづね出して
弾(たん)ぜられけり病者みづから善知識(せんちしき)の前なる磬(けい)