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翻刻
【柱】古今巻十五 〇二十
【503】仁平元年九月七日賀茂行幸に樋(ひ)口東洞院にて
左大臣のうつし馬の居飼(いかい)雑人(ざうにん)をはらひける程に太刀
をぬきたる者二人おとゞの馬の前にはしり来ける
をわづかに一丈あまりにやと見へけるに随身左近ノ府生
秦公春(はだのきんはる)馬を打入てへだてけり公春下人三郎/冠者(くわんじや)
壱人をばからめとりつ今一人は走(はし)りかゝりて三郎冠者が
頭(かうべ)を切てげり去ながら取たりけるものをばはなた
ざりけり公春が童(わらは)力王(りきわう)丸/刀(かたな)をぬきて三郎冠者きり
たるものをばつきてけりつかれて逃(にげ)【迯】はしりけるを公春
が下人/定方(さだかた)からめ取つ犯人(ぼんにん)をの〳〵従者(ずさ)一人ぐしたり