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翻刻
【柱】古今巻十五 〇二十二
人におぢられつれ共さばかりの小冠をかたきにえて
つきころしたるだにおもはずなるにはてにはおしふ
せられて刀うばひとられて既(すで)に害(がい)せられぬべかりけるが
慈悲(じひ)にぢうしてゆるされにける日比のかうの者の覚
何の役(やく)か侍るや彼男此事をくひて死たる小冠が父
の本に行ていひけるは我はかゝるあやまりを仕て侍る
既にころされぬべかりつるをしか〳〵の給て命をばゆるし
給へる也くひてもあまり有彼/怨敵(をんでき)なればはやくいかに
もし給べしと云けるを父聞て思ふやう有てこそ左様
にもゆるし申さめ汝をころしたりとても我子/生(いき)かへり