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奉らぬよしをこたへ申けるいふはかりなくておとゞ
すき給にけり内覧の大臣を見しり奉らぬ蔵
人ふしぎ成ける事也彼/範貞(のりさた)は式部大輔/永貞(ながさだ)が息(そく)也
【512】藤原中納言家成卿くろき馬を持たりけるを下野(しもつけの)武
正しきりにこひけるを汝がほしう思ふ程に我はおしう
思ふぞとてとらせざりければ武正(たけまさ)力及ばで過(すぐ)しける
に雪のふりたりけるあした中納言のもとへ盃酌(はいしやく)
有けるが武正(たけまさ)御/鷹飼(たかかい)にて侍ければ鳥をゑだに
つけてもて来りけり中納言/侍(さふらひ)をもて武正は何色
の狩衣にいかてい成馬に乗(のり)たると見せければかちかへ
【上欄書入れ】2
【柱】古今巻十六 〇二