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翻刻
【柱】古今巻十六 〇五
ものあらじと思へばにげて参たるといひけりさてまけ
わざの事し侍りけるとぞ
【517】松殿摂禄の御時/春日詣(かすがまうで)とかやに秦(はだ)の兼(かね)国をかり
にめされたりけり其比までは府(ふ)の役ちからなしとて
きらはざりけれ共いと面目なき事なればびんをもかき
あけずいま〳〵しげなるかちきにて参りたりけり殿
下其由を聞召て引つくろひて参べきよし仰出され
ければなましゐにびんかきあげて供奉しけり其後
兼国なをさるやうなりとて官人の闕(けつ)にめされける
を番長(はんちやう)下野ノ敦景(あつかけ)がみにくはゝるとていきどをり