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と思てみな一方に成てあらがひてげり友正云やう
したゝめおほせたらば殿原(とのばら)みな引出物を一つゝ友正
にたべてはかりなき事をすべし若(もし)取得ぬ物なら
ば友正其ぢやうにきらめくべしといひかためてげりかく
て友正くずばかまにそばとりて件の犬の前を過ける
に案のごとく犬はしりかゝりて大口あきてくいつか
んとするを友正こぶしをにぎりて犬の口へつき入て
ければ犬あへてくはず今/片(かた)手にてかうづか【髪束】をとりて
死ぬ計打てげり其後此犬人くふ事なく成にけり
あらがひつる侍共目もあやにおぼへてゆゝしき事
【上欄書入れ】15
【柱】古今巻十六 〇十三