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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 13

ページ: 13

翻刻

【右帖】 付る時はよわき蚕つよ蚕に押かすめられ喰お とるもの也それより段々喰おとり上り前には日数 一日程違たる蚕有もの也尤せめ桑あたゆるといへ共 其間に繭作る蚕有然る時は上てみれ見れはひきり 過たるに若きにありてまゆそろわす石取思ひの外 ふそく【不足】なるもの也又格別うすく休て桑付時は有 のままに桑を喰てくいおとりなしそれにてさへ上り前に は一食違の蚕有もの也爰こそせめ桑あれいま た桑喰きらさるに一葉ならへに二度も三度もあ たへ籠の内残らす老蚕と見へし時桑共に取て 【左帖】 まふしへやとひ作らせて見るに繭大きく厚く 石とり思ひの外に有もの也さるによつて上り籠一籠半 を庭一かこつもりに休るを念者の上詰とする也 ある人不審して云人間の躰は風湿寒暑にあたれは 諸の病出るといへ共風湿寒暑にあたる事常の事也 されとも病出る事稀也又蚕も人間に替る事なし といへとも風湿寒暑に少もあたれは諸の煩になると 云は心得かたき事也此儀如何答て云蚕と人間は 天性格別也先人間の身は風湿寒暑にあたる事 内外常の事也されとも気血に順不順あり不順な る所へつよき風湿寒暑にあたりてこそ病出へ