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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 14

ページ: 14

翻刻

【右帖】 けれ順なる所へあたりては病出さると云り誠に不順な る時も其つゝしみある故に病出る事まれ也蚕は 家内に居する虫なれは身に応したる風湿寒暑は 常に【耳=に】家内にあり其上蚕には衣服なし結句四度の 休には己か生れたるきぬをぬき素肌(すはた)なる故に常 より外のつよき風湿寒暑にあたる時は諸の煩出る也 故につよき風湿寒暑にには少もあてさるもの也又云儒仏 神の三教共に過不及をは嫌ゐふ所に蚕に桑過分に せめあたふ事更に以合点しかたし是如何答て言蚕は 桑過分にあたふるを以中とす如何そなれは相応にあた 【左帖】 へては筋骨を喰蚕せいそたゝす繭もちいさく糸に すれはふし出る也【節出る也】又桑たくさんにあたへて筋骨 を喰せさる時は蚕ぜいゆたかにそたちまゆ大きくあつく 糸にふしも出さるもの也故に桑過分にあたふる也扨又 まふしは様〳〵有といへ共いにしへゟ常法の萱まふし か尤也やといたるまふしへは風をいむべし上て三日めに はまふしへ響(ひゞく)やうに籠ふちを銘々にたゝくへし 子たゝきといふは是也蚕も能程に繭を作り休み 又作くらんとするにせいふん尽て眠て居也然所に こたゝきをせられやれと思ひ又作るゆへ内きぬしめなと 言り是太子本紀に見へたり扨又種を出さは上けて