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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 16

ページ: 16

翻刻

【右帖】 の離れさるに似たり誠にきのふ迄も諸の補をうく るといへ共生死の道は遁(のかれ)かたく今日は乹土に埋れり 哀なるかな蚕母は泪にむせひ名残おしむこそこと はり也はき初し朝より今日の夕へ【夕部】に至る迄見なれて なしめいたはりて今のわかれの思ひ草げに世の中にて 繭ほす時桑の葉にて水を手向蚕母も物忌と 聞時は誠に娑婆(しやば)の習ひとて蚕にたにも愛別離 苦のくるしみ有況や人間におゐてをや 《割書:歌に|》世をわたるたつきつたなしたれも皆 蚕(かい)ころしての跡はそれまて 【左帖】 あゝ無常也〳〵人として不_レ観_レ之は有へからす扨又蚕を 仏法にては殺生と  いましめけれ共それは戒法 の一儀也是は仏天の あたへさせ給ふ所也養人 是に私なく随分心を つくし十分にしおふせて 国家の上人のはたへをかくし余慶をあまねく及ほ して仏天の御恩徳是にて報せんとする時はおの づからねかふ所のさいわひを得る天理ならんや   第二蚕種調置やうの事 蚕種はさま〳〵有いつれも同性たりといへとも色白き上 まゆを作る蚕は風湿寒暑に別てよわきもの也是を 養人は取わけ補に念を入へし総してこたねを