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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 23

ページ: 23

翻刻

【右帖】 に入ては悪し内へぬくみ通らさる也猶も寒風はけしくは 紙ちやう【紙帳】つりて内へ入置夜は中に寝て昼夜炭の火 を起し随分暖かにすへしはくへきと思ふ日は早朝 より戸しやうしをさし焼火を沢山して外は寒風 しくとも【烈くとも?】家の内はあたゝかなる心地よし紙帳の内はけし すみの火にて人ははたの心地にして新き畳の上に継紙 を敷て九ツ時種をひろけはく先立て桑のめをもとめ もみかけ暫く置てそろ〳〵とはきおろすへしはき おろしをは随分うすくして桑のめよく〳〵もみひしき 水出る程にして茎を残らす取捨蚕一疋に桑のめ 二三粒つもりにあたへ太子御教のことくいしみを作りて 入るゝかさなくは横広のうつわものにぬかをしき 【左帖】 それへ入て其夜は衣類を以よく〳〵包下にはふとんの たくいを敷置へし弥々紙帳の内に寝て炭の火たへ さるやうにおこすへし惣してしみは夜明前ゟ日出時分 迠つよきものなれは其間をよく〳〵補へしたね慥 にてしゝ竹にほそ蚕有事はきおろし夜寒して 桑のめくいかねたる蚕又桑のめもめすして喰かね たる蚕になると見へたり此故に桑のめ至極もみ ひしきてあたへ器物に入て包あたゝむるもの也翌日も 寒風あらば前のことく家内も紙帳の内も暖にして 九ツ時分は前日はきたる蚕を取出し手はたへうつし 随分うすくひろけて桑のめあたへへし八ツ過にはまた 残りをはきて右のことくうつは物に入置右ともに其 夜も包みあたゝむへし三日めにも寒風あらば