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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 29

ページ: 29

翻刻

【右帖】 二階へ上てもくるしからすわけたる即時は桑うすく度々 あたへへし若長雨ふらば南風の除内外にして火を強く たき蚕棚の際(きは)には炭の火をおこし家内を暖にすへし若 此時南風にあたり寒きめをしてそたちかぬれは蚕性悪く 成て不休もの也随分此所を油断なく補へし休前には いよ〳〵家の内を暖かにして桑うすく度々せめ付夜桑 をもあたへて一旦に休めへし一ツ休と見へし時はたとひ雨 やみたり共蚕うらをめい〳〵切てかわかすへし休の内も 雨やますして湿気つよくは筵(むしろ)はたへ篠を通しすくひ 上てふたづかせ風を入へしさもなくては下に休たる蚕 湿にあたりて末には滅るもの也是は庭休も同断若休前 暖なる時は桑の度数をかそへすいく度もせめ付て夜桑 【左帖】 をもあたへ一日一夜には是非共に休付やうにすへしそれにても 休みかねは葉桑を付て取外の籠にて休めへしいつれも桑 をとめて一食程間を置起たる蚕一疋もなき内にうき をまひき起と早速桑付へし右たね慥にて養育 補たるする時はうきに成へき蚕なき筈なれ共長く休 れは性悪く成て蚕長つゝまるもの也さる程にうきを 早く間引きうき捨へからす外の籠にて休めへし惣して 蚕のおきはたくりくには右禁物の匂皆〳〵いむへし若人馬の ふんなとゆるがきて不_レ叶事あらば休起の間に桃の葉 をあふりて蚕の籠にさし置其匂有内にゆるかすへし 自然休前の内以の外なるわるいきれあらは家の内にて 火を焼へからす戸障子をはつし風を入へし若おき はたにもわるいきれあらはは半分おき成共中桑にうすく あたへへし其後おきたる蚕少々有共見合て早桑