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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 33

ページ: 33

翻刻

【右帖】 いとひ家内を暖にすへし若寒くして桑喰かぬれ は日数にて蚕性つつまるもの也兎角蚕の石取は蚕 せいゆたかにそたゝされは十分にはあらす扨又わけて二 日め自分より蚕厚くなる故に桑あつくあたゆれは むらくれしれす然る時は桑うすき所の蚕はやく喰切 脇へ及といへとも有桑へは余の蚕とも喰付て居る故に 喰事不_レ叶其間に喰おとる也さる程に朝桑あたへ なはいまた桑の有内に籠をおろし手こゝりをほとして なき所へは外の桑をあたへ銘々直すへし昼桑も右 の通夕桑は弥以念を入朝迠残やう再(さい)喰をすへし 日夜に桑を増てあたへ桑筋くわせさるやうにすへし 【左帖】 桑筋を喰すれは蚕性つまるもの也又ひきりへかゝ りては桑くいおそし其時は未桑の有内にうすく ならへてあたへ又有内にはならへ幾度もせめ付て 籠の内不残老蚕と見へし時桑ともに取てまふし へやとひ扨又上る時分昼の八ツより半時分迠夜の 五ツより五ツ半自分迄以の外成わるいきれ有事有夜の いきれは火をしめし戸障子を明て置は凌くもの也 昼のいきれは凌きかたく口にあたる桑なけれは其儘むり ひきりにひきる事有左様成いきれは十年に一度有か なきかの事也され共心付てさもあらん時は火をしめしゆ たんなく桑をせめ付け戸障子をはつし風を入へし 雖(いゑとも)_レ然(しかり)屋敷家によりて大かたはしのきかぬるもの也