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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 35

ページ: 35

翻刻

【右帖】  哥に    まぶしをはこゝりをわけて重らせてやとひはうすく風をいむへし まふしはさま〳〵有といへとも蚕沢山にて念を入る手廻し には萱まふしが能もの也春の内ひ《見せ消ち:ゆん|よう》よき萱を 長八寸か九寸迠の内に萱筋をたゝしてもちれ さるやうに【もぢれざるやうに】折置へし若俄かにおらは折めをよく打ひ しきのひさるやうに横へ引くつろけてこゞりをわけ かやの折目は十本を十所に置てまふしの上は五寸共 明所なきやうに立へし扨又やとひはさま〳〵有さらい やとひにすくいやとひ蚕の上へ押立やとひ山方にては ほやを以舟やとひ上州の内にても日野は古例のひろひ やとひ下野【栃木県の旧国名】の内ゆふきは老蚕(ずう)のつりやとひ此外国々 【左帖】 にてあらゆるやとひ有といへ共繭十分に作らせんとするには 桑度々せめ付て桑共にさらいやとひか尤と覚たり 若わかき蚕あれは其桑を喰ふ也喰残は早速枯て まゆのやらいにならす又世の中にて打桑といふ事 有桑共にやとふ時は是打桑の心也右の通上り 前には桑度々せめ付て不残老蚕と見へし時桑 共にさらい取てまふしの上の平になるやうにうす くやとふへし家とひ出しは二分も三分もないし五割 も見合てかつかう次第に出すへし兎角うすやとひ にしくはなしやとひたるまふしをは二階の内下にては 二階きわ惣して高き所に上置へし若無攄て 手近くに上ケ置は風とあかりのよけをすへし右のことく