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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 38

ページ: 38

翻刻

【右帖】 ては置いろり以上四所にて蚕上初るより七八日か間 取くべ〳〵焼けれはむた蚕一圓なくまゆは日より【日和=天気】 能時上たるに少もかわらす上繭也是は当国のまれ もの成へしと見る人ことに誉くれ【誉られ】ける世なみの 繭と其人のまゆの損徳を考て見れは右はり さすの代十双倍よりも猶つよし是養育の理を 知て陽気に心を付たる故の徳也   哥に  〽しおふせて見れは心も落つきぬあやうき物は蚕也けり 扨又繭はかきしゆんさげては大きに悪しまふし蚕の小便 にてしめり永く置は中にていきれる也四日め時分 よりかき取て五日六日め時分に早々干べし 【左帖】 寒き自分に上たるをは五日六日め自分よりかき取へし 扨又まゆ干時分長雨ふりてほしかぬる事は 仕やう有といへともつりかへる義ある故に書印す事 あたはす若又種を出さは六日めよりかき取てそれゟ 十日程風湿寒暑をしきりにいとふへし暑気甚く は北風は苦しからす種出し付さ人むさと出すへ からす養育おろそかにして翌年の蚕あや うし出し付てたる人には術有といへ共委記不及 已心伝心の功を出すへし欲にはなれて随分吟 味をとけへし飢桑若滞の類をは堅く出す へからす有所に少々の福者ありまれに蚕をあてぬ