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コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 39

ページ: 39

翻刻

【右帖】 れとも折節永雨ふりて蛭出けれは損を悲(かなし)み 飢桑若の種を七百枚程しかも無理産にうませ て多くの人をたをしける其怨念の報にや彼 福者親子三人盲人にな成て終にはほろひけり其 人の在所假名なと書記すへけれ共痛ましさに 略す扨又前々養来たる術と此書を合して 蚕の情をためし能く得心する時は教の外に さま〳〵術有へき事なり且得心なきとなきとても 此書を見る時は養蚕の事におゐてすこしき 補にならさる事あらしたとひ養育の理を 【左帖】 あら〳〵覚るといへ共陽気変化に心付すして 失を出し或は不慮の難を更蚕仕そんする事 世に多し夫我朝は神国なれは常に信心堅 固にして神を敬内には仏道を含み男女和合 にて蚕に心尽時は横合 障曷(しやうげ)をのかれ望所 悉く成就すへし扨又五月入梅より六月土用 迠湿気強くして万のものかひる也此間繭かひさ るやうにほすへし又夏至には一陰生する故に其節 に至て寒き事有種を出す人は蚕をいそかせ 夏至よりまえに蛭出るやうにすへし若其 節にあたりなは昼夜家内を暖にすへし