産業史料を翻刻!

コレクション: 養蚕の書

蚕養育手鑑 - 翻刻

蚕養育手鑑 - ページ 6

ページ: 6

翻刻

【右丁】 扨又養蚕の補と者先蚕は風湿寒暑を主とる虫也云陰風【陽風?】 を以て生し陰湿を以てうるほふす寒を以て身をたゝ しくし暑を以生長す故に補所風湿寒暑の四つにどゝ まれり又蚕に滞滅の発元五つ有壱つは種失四つは右の 風湿寒暑也扨又人間の体をいふ時には地水火風のかり物に 空理を備へて五体と成生する時は地水火風尅する時は風 湿寒暑也大成論に四百四病風湿寒暑より起ると云り たとへてゆふ時は茶碗に茶碗を合すれはわるゝかことし 人間の体は風湿寒暑にて相続したる故に風湿寒暑に あたれは諸の病出ると云り蚕も人間に替る事なし されとも人間には煩は医師の薬にて治する也字治せさるは 【左丁】 業病とて過去になしたる罪の報によつて医術及ばす 蚕は薬用ゆる事あたわす故に風湿寒暑の補病出さる 薬也補に及はさるは種失の業病也種失とゆふは若種は ふな庭に滞 飢桑(きそう)種は竹舟に滅す滞種は獅々竹に滅す 残りすくなになるもの也生種の内大分かさね置てうむれ たるはしねん〳〵に滅してへるもの也器に沢山入て出る迠 置出いきれに逢たる種ははき立(たて)てのふしゆなし再出 種は風湿寒暑に別て弱し産末種は次第有飢桑若 滞に類したるは獅々前滅するも有自然〳〵ほそ 蚕(こ)となり滅するもある也上種の類はしゞ前少々減して 残りはさせるちかひなきもの也初より終迠滞なく