翻刻
【右丁】
日数つゝめていそかせひきり上分なるこそたゝしき上
種といふへけれ然といへ共蚕陽気の年は大方の種
失も大体にはそたつもの也さりなから風湿寒暑に
あたりてよわき事ぬれ紙にさはることし又蚕種は
初中後あり初も宜からす中よし後悪し又世の中に
仕合よき人あしき人あり仕合の人は能所を買取て人
のはつす中にあてる事あり不仕合人は悪所を買取
て人のあてる中にはつす事有おろそか成種も中は
大体なるもの也上種は初中後にさしたる違なし
扨又風湿寒暑に云青みたる種の寒にあたり
【左丁】
たるは出かぬる也補を以て出すといへとも獅々竹に滅して
へるもの也はきおろしに寒風にあたりたるは休に
滞じゝ前湿気つよくして蚕うらかひたるはおき
はつむ也残も大かた後に滅する是は世間大とおりに
て皆人知る事成さのみかひる程にもあらすして
湿にあたりたるは竹前滅るしじ休に風寒にあ
たりたるはおきはつみあり竹に滞又竹おきに桑
にしみす竹前風寒にあたりたるは休みに滞竹
休に湿にあたりたるは舟前滅る竹休に風寒に
あたりたるはふな滞休て起たりとても桑にし
みす舟前風暑にあたりたるは休みに滞舟休に