翻刻
【右丁】
湿にあたりたるは庭前滅る舟休に風暑にあたり
たるは休に滞おきて滅る又庭に滞休て起た
りとても桑にしみず庭前風暑にあたりたるは
休みに滞庭休に湿にあたりたるは起て桑にしみ
す終には滅る也庭休に風暑にあたりたるは起て
滅るめつし残りも上り前頭ほそ腰袋などゝなりて
終には滅る也舟庭両休には湿にあたりて口かれ過たるは
すき蚕になる事有右大方は如斯といへ共養育補陽気
によりて滞滅の多少こと〳〵く有もの也又風湿寒暑を
補といへとも一ツのあやまりある時は蚕の煩となるへし
【左丁】
又十年十五ヶ年に一度は初より終迠大ふ順年有
左様成年もおそらく養はつすましきと思ふ程の
しゆれんの人まれ成へし殊にふ順なる年にはあやま
りも多ありて蚕の煩有へき事也蚕に薬なしといへ共
此教をよく〳〵得心する時は己心伝心の養生得心の内に
有へしされとも大図をいふ時には湿にあたりたるをば
かわかし寒にあたりたるをあたゝめ暑にあたりたるを
はすゝませへし休まへ風にあたりて滞たるは養に成かたき
ものと知るへしされ共間の風にあたりたるをは右寒と
同前あたゝめへし随分〳〵心を尽して此理を得
心する時はたとひかひはつすといふとも其残多く