翻刻!いきもの図鑑

コレクション: 本草図譜(くずし字)

本草図譜. 巻43-45 - 翻刻

本草図譜. 巻43-45 - ページ 40

ページ: 40

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【右丁】  記(しるさ)す飯(はん)に種々の品(しな)を加へて食(しよく)す其大概(そのあらまし)を出(いた)す 大麦(おふむき)を砕(すり)て  くたき米に雑(まし)へ炊(たく)をわりめしといゝ大麦(たいはく)を煮(に)てゑまし米に雑(まし)へ炊  をゑましめしといふ名物法言(めいふつほうけん)【注①】に滹沱飯(こたはん)といへり 赤小豆(あつき)めしは赤(あ)  小豆(つき)を煮(に)て米と雑(まし)へ飯とす又 赤小豆(あつき)の煮汁(にしる)にて米を炊(たき)ものあり  かさめしは和名(わめう)れうぶ又はたつもり漢名(かんめい)山茶科(さんちやくわ)《割書:救荒|本草》と云 木(き)の春嫩(はるわか)  葉(は)をとり米に雑へ炊(たく)を云 豇豆葉(こうつやう)を加へ炊(たく)をきはめしといふ  蕓(な)𮏧めし【注②】 蘿萄(たいこん)めし 芋(いも)めし 豆(まめ)めし 黒大豆(うさき)めし  枸杞(くこ)めし 紫蘇(しそ)めし 茶(ちや)めし 甘薯(さつまいも)めし 栗(くり)めし等其  余これあれとも略(りやく)す 又 鯛(たい)比目魚(ひらめ)其余(そのよ)魚類(きよるい)を加(くわ)へ炊(たく)ことあり是  は飯(はん)を炊(たき)たる上(うへ)へ魚を置(おき)蓋(ふた)をおほひむしたるを西国(さいこく)にて魚飯(きよはん)と云 【左丁】  時珍(しちん)の云(いふ)荷葉湯(かやうとう)芥葉(かいやう)湯 紫蘇(しそ)湯 薄荷(はくか)湯 淡竹葉(う▢ちくやう)湯【注③】の  物にて粳米(かうへい)を飯(はん)となすと是(これ)本邦(ほんほう)の茶(ちや)めしに似(に)たり 名物方言(めいふつほうけん)【注④】  にあさめしを朝饔(せうきやう)夕(ゆふ)めしを夕飧(せきそん)と云り 新炊飯(しんすいはん) たきたてのめし 寒食飯(かんしきはん)  大和本草(やまとほんさう)に饙(ふん)はふたゝひいひなり朱子詩伝(しゆししてん)を引て同伝曰(おなしきてんにいふ)  《振り仮名:蒸_レ米|こめをむし》一熟(ひとたひしゆく)《振り仮名:以_レ水|みつをもつて》沃(すゝき)乃(すなはち)再蒸(ふたゝひむす)也(なり)と云り此(これ)冷(ひへ)たる飯(めし)を甑(こしき)にて  蒸(むし)て暖(あたゝ)めし物なり 祀竈飯(しさうはん) かまどの神(かみ)にそなへしめし  本邦 三宝荒神(さんほうくわうしん)へ備(そな)へしめしなり 【注①、④「名物法言」と「名物方言」が同一のものか別のものか不明。①は国立公文書館デジタルアーカイブでは「方言」(『本草図譜巻之43・44』コマ36 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676183)。「法言」は『花彙 草部4巻木部4巻. [2]』コマ53、71に有。早稲田大学図書館古典籍総合データベースも同(請求記号:ニ14_02493_0006、請求記号:ニ14_00710_0006 コマ番号はそれぞれ同)。「方言」は『本草図譜. 巻40-42』コマ68に有。国立公文書館デジタルアーカイブも同(『本草図譜巻之41・42』コマ40 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676182)。】 【注② 「蕓(な)𮏧めし」の読みは「なめし」ヵ。国立公文書館デジタルアーカイブでは「蕓台(臺)めし」、読みは「なたいめし」(『本草図譜巻之43・44』コマ37)。】 【注③ ▢は「ん」ヵ「へ」ヵ。「す」ヵ。国立公文書館デジタルアーカイブ(注②と同)では「漢竹葉(かんちくやう)湯」。】 【五行下から五字目「炊」のルビ「たき」は「たく」ヵ。国立公文書館デジタルアーカイブ(注②と同)では「たく」。】