Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 4499 - 翻刻

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 4499 - ページ 32

ページ: 32

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【右丁】 のみとり丸やと仰けれはさはなく してみとり丸いつくよりとりて きたりけんならのかしい葉ふくみ て大臣殿に奉るそふかここく【蘓武が故国 注①】 の玉つさをかりのつはさにことつ てしも今こそ思ひしられたれ われも思ひはをとらしと御ゆひ をくひきり木葉に物をそあそ はしたるたんの落葉なりけれ はたゝ哥一首書付てをしたゝ み丸めて鈴付にゆひ付てはや 帰れよと有しかはうれしけにて 此鷹か三日三夜と申には豊 【左丁】 後の御所に参りけるまたさう てう【早朝】のことなるにみたい所はえん きやうたう【注②】して御座有しかみ とり丸を御らんして汝はこくう【虚空=大空】を かける物なれはいたらぬ所よも あらし物いふものにてあるなら は大臣殿の御行ゑをなとかは 申さて有へきそあらうら山 しのみとり丸やと仰けれは 此鷹うれしけにて御前さ して参りすゝつけをふりあけ ゐなをりたりみたいふしきに 思食【「めし」と読ませるヵ】くはしく見給へは木葉に 【注① 中国前漢の名臣蘓武が、匈奴に捕らわれ十九年間抑留されたが、降伏せずのちに雁に手紙を託し、故郷に帰ることができたことをさしている】 【注② 縁行道(えんぎょうどう) 経文や念仏を唱え、或は瞑想などしながら、仏堂や屋敷の縁側、長廊下などを歩くこと】