翻刻
【右丁】
へきに硯を付るはなに事そや
さても此鷹かきかい【鬼界ヶ島のこと】かうらい【高麗】
けいたん【契丹】国へもゆかすして又此
島にゆられきて二度物を思は
する必生をうくる物こんはく二ツ
の玉しゐありこんはめいとにおもむ
けははくはうき世に有と聞我も
命のつゝまら【「ら」を見せ消ちにして「り」と傍記】て今をかきりの事
なれはめいとの道のしるへをしてつれて
ゆけやみとり丸我をは誰にあつけ
て何となれと思ふそとて此鷹に
いたき付りうていこかれ給ひけり後
大臣の御歎君に見せはやとそおもふ
【左丁 絵画 文字無し】