翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

鬼の趣向草 2巻 - 翻刻

鬼の趣向草 2巻 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

【右端の幟の文字】 とんだ開帳 【本文】 鬼むすめ はとかく せんくはうじのかいてうを たづねあるきける中に とんだれいほうとのほり をたてゝかねのおとのする      ありこゝこそ ぜんくはうじのかいちやうならめ とずつと入て見れば 【左ページへ】 三そんのあみたのそう なりこれこそわかうら みある如来ならめいで しやうけ【しょうげ=障礙】をなさんとありあふもの をもちてうちたゝきけるもと よりひもの【干物】にてつくりたる仏 さう【像】なれはなんのりやくも なきゆへちり〳〵にくたける 鬼むすめはしすましたり とよろこべば見物の人々 は正じん【正真】の鬼を見たることの おそろしさよとあとをも見ず してにけのひけり      やれおそろしや〳〵 【御開帳の人をあてこんだ「とんだ霊宝」や「戯開帳」と呼ばれる見世物を、鬼娘は本物だと思い込んで暴れている。】 【辞典には「とんだ霊宝」「戯開帳」はあるが、この資料の挿し絵には「とんだ開帳」の幟があるので、そういう言い方もしたのだろう。】