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【右端の幟の文字】
とんだ開帳
【本文】
鬼むすめ はとかく
せんくはうじのかいてうを
たづねあるきける中に
とんだれいほうとのほり
をたてゝかねのおとのする
ありこゝこそ
ぜんくはうじのかいちやうならめ
とずつと入て見れば
【左ページへ】
三そんのあみたのそう
なりこれこそわかうら
みある如来ならめいで
しやうけ【しょうげ=障礙】をなさんとありあふもの
をもちてうちたゝきけるもと
よりひもの【干物】にてつくりたる仏
さう【像】なれはなんのりやくも
なきゆへちり〳〵にくたける
鬼むすめはしすましたり
とよろこべば見物の人々
は正じん【正真】の鬼を見たることの
おそろしさよとあとをも見ず
してにけのひけり
やれおそろしや〳〵
【御開帳の人をあてこんだ「とんだ霊宝」や「戯開帳」と呼ばれる見世物を、鬼娘は本物だと思い込んで暴れている。】
【辞典には「とんだ霊宝」「戯開帳」はあるが、この資料の挿し絵には「とんだ開帳」の幟があるので、そういう言い方もしたのだろう。】