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【右端のまといのようなものに書いてある文字】
一万度
【本文】
かのむすめを見たるもの
ひとりいふとなくふたり
となく鬼か出る〳〵と
いふこと江戸中ひやうはん
ひろごりて【広ごりて】これをよけん【除けん】
とて五月みそかの夜を
大としとさだめて
門に松をたて豆を
まくことせつぶんの
ことし江戸中のこら
すまめをまきしゆへ
豆やのやうになり
たるゆへにやかどの
【左ページへ】
のれんにまめやとかいてとうた
ひけりまことに天に口なし人をもつ
ていわしむるといふは このことか
ちとしやらくさい やうだが
【豆まきをする人の台詞】
おにあ【鬼ぁ】そと〳〵〳〵
ふかあ【福ぁ】
うち
〳〵
〳〵
おにでない
むすめならうち〳〵
【門付けの口上】
三尺の
つるきを
ぬいて
あくまを
はらふ
【三尺の剣を抜いて…:獅子舞をする時の神歌にそういう歌詞があるそうで、現在でも山梨県の道志村では「三島に鹿島に諏訪、戸隠、玉津島。住吉様は笛の役、しらひげ鼓、締めて打つ、うすめの命はまいこの役、鈴振り上げては神歌を歌ううたあり。みな三尺の剣を抜いては悪魔を払う。そこらです。」という歌で獅子が舞うお神楽をしているとか。】
【お囃子の擬音】
ひやつひい
とんどろ
つく〳〵
【獅子舞を見ている子供の台詞】
おにむすめがでると
をゝこわいことだ
【門付けの口上】
やあらだんな
の御しゆみやう
申さばとうぼう
さくは【東方朔は】
八せん
ざい【八千歳】
【東方朔:武帝の時代の政治家だが、三千年に一度しか実を付けない西王母の桃の木から桃を三回も盗んだという仙人みたいな伝説がある。】