翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

鬼の趣向草 2巻 - 翻刻

鬼の趣向草 2巻 - ページ 5

ページ: 5

翻刻

鬼むすめはこれもちをいかさまにかけ 酒のさかなにせんと思ひしさん だんがちがひついにこれもち にうたれけるこれもせん くわうじの仏力ゆへなり 鬼むすめはもとよりなじみのことなれば こんはく【魂魄】すぐにぢ ごくへ行てあまた の鬼ともの中間入 せんとねがふといへどもぢごくも ことのほかこんきう【困窮】にて人へらし共 でかけ たく思ふ折りから なれば 大かまの下 はくものす だらけ ちのいけも うき くさ だら け の てい 【左ページへ】 たら  く なり 【右ページ右下、鬼娘の台詞】 も□〳〵くしやう □んさん【、】しや ばからいま きたものじや【娑婆から今来たものじゃ】 これもうし    〳〵 【本文続き】 これといふもせんくわう じの如来のさいどし すぎ給ふゆへ多くの 衆生みな〳〵こくらく へすくひとり給ふゆへなれば 何とぞかの如来のさま たげせんとおもへども しやばのかつてをしり たるものなしと ひやうきばかり してゐ    ける 【口減らし(リストラ)されそうな鬼たちの様子】 ちこくのさたも金し だいといへどもしやばへ行 かつてはいくらでもしれず 鬼とも も二文四文の      めくりにてくらし             ける はゝあ よいて    の こんど    は 大びき とでる   そ 【めくり:めくりカルタ。当時のトランプ。またそれを使った賭け事のこと。】