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コレクション: コレクション3

九死の一生 - 翻刻

九死の一生 - ページ 11

ページ: 11

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【右】  なり  [五]水(みづ)は岩石多(いわいしおほ)き山(やま)より湧(わ)き出(で)るものを尤清潔(もつともせいけつ)なりとす  故(ゆへ)に斯(かゝ)る水(みづ)を密閉(しめきり)たる管或(くだあるひ)は樋(とひ)を引(ひ)きて町村(まちむら)に導(みちび)くこ  とを得(う)れば第一(だいいち)の良法(よきはう)なり然(さ)れども蓋(ふた)のなき堀切渠又(ほりきりどぶまた)  は樋(とひ)にて引(ひ)くは宜(よろ)しからず偖又総(さてまたすべ)て水(みづ)を用(もち)るふときは  先(ま)づ其性質(そのせいしつ)を吟味(ぎんみ)すべし若(も)し其土地(そのとち)の人(ひと)にて飲水(のみみづ)の善(ぜん)  悪(あく)に疑念(ぎねん)あるときは府縣(ふけん)の衛生課(ゑいせいくわ)に申立(もふした)てゝ之(これ)が吟味(ぎんみ)  を受(う)くべし  [六]凡(およ)そ水(みづ)の黄色(きいろ)を帯(お)ぶるもの灰白色(はいけいろ)なるもの良(よ)からぬ  臭気(くさけ)あるもの或(あるひ)は鹹味(しおはゆめ)を帯(お)びたるもの等(とう)は飲(の)むべから  ず又水中(またすいちう)に小(ちいさ)き蟲或(むしあるひ)は有機物(いうきぶつ)より生(しやう)じたる黄色(きいろ)の游埃(うきごみ)  など混(まざ)るときは飲(の)むべからず 【左】 [問(とひ)]其食物(そのしよくもつ)に就(つい)ての用心(ようじん)は如何(いか)なる事項(ことがら)なる哉(や)  [答(こたへ)]吾人(われ〳〵)の資(とつ)て生命(せいめい)を保続(ほぞく)する食物(しよくもつ)の注意(ちゆうい)は固(もと)より大切(たいせつ)  にすべきこと言(い)わずして明(あきらか)なれども我邦(わがくに)の人(ひと)は日常飲(つね〳〵のみ)  食(くひ)する物料(もの)の性質(せいしつ)を吟味(ぎんみ)せざるもの多(おほ)し是(こ)れ甚(はなは)だ宜(よろ)し  からざる風習(ならはし)にて苟且(かりそめ)にも自己(おのれ)の命(いのち)を重(おも)んじ傅染病流(でんせんりう)  行(かう)の時(とき)などに方(あた)りて其害(そのがい)を避(さ)けんと思(おも)はば飲食物(いんしよくもつ)の善(ぜん)  悪(あく)は必(かなら)ず審(つまびら)かに注意(ちゆうい)せざるべからず就中日(なかにもひ)を経(へ)たる魚(うを)  類殊(るいこと)に鰕蟹牡蠣貝類(ゑびかにかきかいるい)などは最(もつと)も危(あやう)し炎暑(あつさ)の時候暖気(ときだんき)の  土地等(とちとう)にては右(みぎ)の如(ごと)き貝類鰕類(かいひるいゑびるい)の新鮮(あたらし)からざるものを  食(しよく)して即日(そのひ)に急(たちま)ち大病(たいびやう)を發(はつ)すること屡々多(しば〳〵おほ)し慎(つゝし)み警(いまし)めざ  るべらず今飲食(いまのみくひ)に付(つ)き用心(ようじん)の要領(あらまし)を列記(かきの)すること左(さ)の  如(ごと)し