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【右】
第二 飲水(のみみづ)の事(こと)
第三 食物(しよくもつ)の事(こと)
第四 交通(まじわり)の事(こと)
[問(とひ)]空気(くうき)ば如何(いか)なるものなる哉又其空気(や またそのくうき)に就(つい)ての用心(ようじん)は如(い)
何(か)なる事(こと)なる哉(や)
[答(こたへ)] 吾人(われ〳〵)の呼吸(こきう)する空気(くうき)は恰(あたか)も魚類(ぎよるい)の水(みづ)に於(お)けるが如(ごと)く
此上(このうへ)もなき大切(たいせつ)のもなり故(ゆへ)に若(も)し此(こ)の空気中(くうきちう)に種々(しゆ〳〵)
の惡(あ)しき物(もの)を雑(まじ)へて不潔(ふけつ)なるときは甚(はなは)だ吾人身体(われ〳〵からだ)の害(がい)
毒(どく)となること彼(か)の魚(うほ)を惡水中(あくすいちう)に放(はな)てば漸々弱(だん〳〵よわ)りて終(つい)に
斃死(たふれし)すると同様(どうよう)なりされば今此(いまこ)の空気(くうき)を清潔善良(せいけつぜんりよう)なら
しむるには左(さ)の箇條(かてふ)に注意(ちゆうい)すべし
[一]吾人(われ〳〵)の住居(ぢうきよ)する地所(ぢしよ)は成(な)るべく高燥(かうさう)にして且(か)つ清潔(せいけつ)
【左】
なるを良(よし)とす若(も)し其屋敷地面卑(そのやしきぢめんひき)くして濕気多(しつけおほ)く或(あるひ)は掃(さう)
除(じ)を怠(おこた)りて汚芥積滞(ぎもあくたつみたま)るときは家中(かうち)の空気(くうき)も自然(しぜん)に不潔(ふけつ)
となるべし
[二]住居(すまゐ)の床(ゆか)は成(な)るべく高(たか)くして其下(そのした)に十分風(じうぶんかぜ)を通(とを)すべ
し地上(ちじやう)へ直(すぐ)に床(ゆか)を設(まう)くべからず濕氣(しつけ)ある土地(とち)にては別(べ)
して危(あやう)し
[三]大小便所(だいせうべんじよ)は最用心(もつともようじん)して清潔(せいけつ)に掃除(そうじ)し度々両便(たび〳〵りやうべん)を取除(とりのぞ)
くべし久(ひさ)しく溜(たゐ)るときは一種(いつしゆ)の惡氣(あしき)を醸(かも)し之(これ)が為(た)めに
家中(やうち)の空気不潔(くうきふけつ)となるべし
[四]下水溝渠(げすいみぞどぶ)は成(な)るたけ住居(すまい)より遠(とを)く離(はな)るゝを宜(よろ)しとす
其中(そのうち)に瀦(たま)りたる汚水(よごれみづ)は日(ひ)を経(へ)るに従(したが)ひて次第(しだい)に腐(くさ)れ出(いだ)
し亦一種(またいつしゆ)の悪気(あくき)を醸(かも)して家中(やうち)の空気(くうき)す汚(よご)すこと両便所(りやうべんじよ)