翻刻
【右丁】
一 継嗣は其子孫相承すへき事論するに及はす
子なからんものは同姓の中其後たるへき
者を撰へし凡十七歳より以上は其後たるへき者を
撰現存の日に及ひて望請事をゆるす或は
実子たりといふとも立へき者の外を撰み或は
子なくして其後たるへき者を撰むの如き
死後親族家人等議定の上を以て
上裁を仰くへし若其望請ふ所理に於て不
相合幷其病危急の時にのそみて望請ふ所の
【左丁】
如きは其濫望をゆるすへからす然といへとも
或は父祖の功績或は其身の勤労他に異なる輩に
おゐては仮【假=仮=たとえ】望請ふ所なしといふ共別議を以て
恩裁の次第有へき事
附同姓の中継嗣たるへき者なきに於ては旧
制に准して異姓の外族を撰みて言上す
へし近世の俗継嗣を定事或は我族類を
不問して其貨財を論するに至る人の道
たる如此なるへからす自今以後厳に禁