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コレクション: 漂流記コレクション

漂流記 - 翻刻

漂流記 - ページ 15

ページ: 15

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【右側】 波も御座なく其内島なとも見掛申候はゝ何卒流寄せ一命助度 存罷在候得共支て島抔も当りに見へ不申山の様成物も無御座候ゆへ 波にまかせ何方へ成り共流次第に存罷在候数日たゝよひ難儀 くるしみ罷在候右之段水主共の内摺火打并ほくち抔たしなみ置候 物御座候間火を取薪は綱又は木碇なとの船具之類其外 雨晒之 菰(コモ)俵抔貯置少々宛焚申候ゆへ薪に事は闕不申候事候 一脇指は如何仕候哉と御尋被遊候脇さしの儀は私儀と下人 長助斗所持仕候得共当四月破船之時分脇さし取失帆柱に取 付候節も浴衣壱ツ一重帯仕帆柱に取付居申候内浪は強取 付てももぎはなし候ゆへ精を出シ取付候処帯は摺きり俗【浴】 衣は足にまとひおよきかたく候故ふみぬき捨申候漸帆柱の 元はさみ木に取付助り申候仕合に御座候間脇さしも失ひ其已後 【左側】 磯端迄流物を尋候時分も脇さしは見へ不申一電白広東にて寺抔え も参候哉不審儀仏又は不見馴仏具の様成物なと見当り不申哉 唐人共久々付あひ居候間あやしき儀抔進申者御座候哉と御尋被遊候 道中抔にて寺抔ゑも立寄拝見致候得共本尊抔も大形観音 の様に見請出家抔も鼠衣を着し日本の出家の様相変 儀も無御座候尤不審成仏不見馴仏具類見掛不申候何の 進も曽て不承候 一電白県広東両所に滞留仕候内唐人ゟ金銀銭抔其外 何にても貰不申哉と御尋被遊候金銀銭の儀少も《見せ消ち:羅》不申候 右破船の時分裸にて陸え揚り申候ゆへ肌着股引の様成物 くれ候間着仕候其外は私共衣類少々流寄候を取揚□□ て広東まて罷越申候