翻刻
筑 藩( ン)則維(ノリフサ)之内船頭岡野三左衛門水主之者六人長崎表にて□□
逢広東え吹流レ 今年正徳三癸巳の夏三年に及て帰国す依之
其様子を記して言上し畢正徳元年卯ノ十一月風に被放数月
沖 □漂(ヘウ)流仕東西のわきまへなく十方に暮罷在候処辰ノ十一月廿日
頃沖にて唐船を見付相招き助られ候其船に乗り移り
唐人共何角と心を付介抱仕候当巳正月三日電白県(テンハクケン)と申所へ着
仕候其節日本の三月頃の程暖気にて桃の花盛ヲ過申候食
物猪鶏魚菜共猪のあふらにて煮調へ飯は太米を食仕候台
にすへ其台の程サは四尺四方に高サ三尺程にして四方に足をつ
け漆にてかすめものにて御座候其廻りに四五人も座し相共に器
をもつて食仕候是を長崎にてしつほくと申候各錫のちよく
にて酒をのみけんを致し談笑仕飲終り茶碗にて飯を給申候