翻刻
【右丁】
給ふさるほとに御むかいの物共まいりて
せんみやうをよみあくるまつひやうゑの
すけ一かたならすつみふかし一にはとか
なき少将をうしなはんとする事二には
てんしやうにてやみうちをしてさし
の五せつをやふる事かた〳〵いてあ
さからすそのゆゑにさつまかたきか
いか島へとよみあくるあとなき【根拠が無い】事な
れともりんけんあせのことく【綸言汗の如く=天子の言葉は、一度発せられたら取り消されることは無いの意】なれは
ちからおよはす色の衣をきせまいら
【左丁】
せくるまのすたれをさかさまにかけたる
をやりくるまよせに入てそをきたり
けるひやうゑのすけなをしぬき色を
き給ふとてかくなん
いつのまにはないろころもぬきかへて
ふちのころもに身をやつす哉
かやうになく〳〵の給ひてかふりさかさ
まにはさみてすてに出させ給へはなを
御名残をしみてひめきみのかたを御
覧してこれ御らんせよやしやうをも