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勧善懲悪 官許 錦画新聞【「勧善懲悪」「錦画新聞」は横書き、「官許」は縦書き】
第 壹 号
大坂平野町 御霊(ごりよう)
社 裏門(うらもん)まへに西洋造(せいようつく)
りの家を建(たて)たる燕亭(えんてい)と
いふ人は平民中(へいみんちう)の文明家(ぶんめいか)
にて其行(そのおこな)ひに於(おゐ)て美事(びじ)【左ルビ:メヅラシ】
美談(びだん)【左ルビ:キフハナシ】あまたあり就中去年(なかんづくきよねん)
中の嶋(しま)元 柳川(やながわ)の
やしきを 私有(しいう)【左ルビ:ジフンノモノ】となして
豊公(たいこう)の社(やしろ)を建西洋 浴(ふろ)室及び
講場(こうしやくば)茶店(ちやみせ)等を設(まう)けて一の繁花場(はんくわば)を
開(ひら)きし事(こと)はよく人の知(し)る所(ところ)なり今又(いまゝた)その地内(ぢない)に我斯(がす)
燈数多取(とうあまたとり)たて一時(いちじ)に火を点(とも)して諸人(しよにん)の知識(ちしき)を
増(ま)さし
めん事を
企(くわだて)て機器師(きゝし)
安田義房(やすだよしふさ)といへる
ものに細工(さいく)をさせ
みづからも手を下(おろ)して 笹 木 芳 瀧 画
地(ち)を堀功(ほりかう)を助(たす)けしに豈図(あにはか)らん 地中(ちちう)より一ツつ壺(つぼ)をほり出し其中(そのうち)を
みれは保享【享保の誤記と思われる】 小判(こばん)百 枚(まい)あり依(より)て早速其趣(さつそくそのよし)を坂府(はんぷ)へ届出(とゞけいで)たりとぞ
是天燕亭主人(これてんえんていしゆじん)の国(くに)のため人のために力(ちから)を尽(つく)すに感(かん)して其費用(そのいりよう)を
補(おきな)はしむる者ならんと人々いへり
新聞局 《割書:本町四丁目|藤井時習舎》