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新聞文庫・絵 - 翻刻

新聞文庫・絵 - ページ 33

ページ: 33

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大阪日々新聞 二百七十八号 靱辺(うつぼへん)某(なにがし)の妻(つま)でつち一人 連(つれ)て住吉(すみよし)へ詣(もう)でんと 時をたがへて夜(よ)あけず賊(ぞく) きたりて女をはだかにする でつちおそれてはたけ中に ひそむ女 悲泣(ひきう)すれども 外(ほか)に人なし女なればはだか にてはいづくへも行(ゆき)がたくじ ひをたれて下帯(したおび)だけ恵(めぐ)み 給へこれは直内(ねうち)かあると 引すてし車の ほろう与(あた)へるゆへ 女是を得て去る 処へ又一人ぞく来る 今女をはぎてほろう あたへし事を云ほろうには廿円を ぬい込(こみ)置(おき)たり衣(い)るいを奪(うば)ふも金を失(うし)なはゞ そん有(あり)婦人を追(おい)とめんと二人のぞくははしり行(ゆく)あとに でつちは車の内の衣(い)ふくをくる〳〵と小わきにかい込み 飛(とぶ)が如くに家(いへ)に帰(かへ)り主(しゆう)のつゝがなきをよろこび 両 賊(ぞく)の云し事をいへばかのほろうを見(み)るに はたして廿円の金札あり夜(よ)の明(あけ)るを まちて訴(うつた)へければでつちの計(はから)ひ神妙 なりとて賊金はでつちに賜(たま)わりける 頃(ころ)は戌の二月五日也とぞ   柳櫻記                     川傳 彫福                    茂廣