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新聞文庫・絵 - 翻刻

新聞文庫・絵 - ページ 63

ページ: 63

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大阪 錦画日々■■【新聞】紙 第四十五号 東京隅田川に寓(ぐう)する岡目八茂久が筆硯(ひつけん)の暇(いとま)あるごとに 堤上(つゝみ)を逍遥(せうよう)し世情(せじよう)風 骨雅味(こつがみ)を目になぐさめ物に感慨(かんがい)せし折 から一葉の舩二 挺櫓(てうろ)を搧(あを)ぎ漣(さざなみ)をたゝんで風のまに〳〵 媚(なまめ)く声清 冷(れい)たる水 調弦(てうし)時にきこへて三四段も上手へ 遡(さかのぼ)りゆくほどに羨(うらやま)しき今そ有かなと我を悟(さと)り 心 寂寞(じやくばく)たる折舩中より小紙あまた散(ち)り出し翩(ひら〳〵)くと して叢(くさむら)より数(す)【?】千の蝶 起(おき)【フリガナ?】るかと疑(うたが)われ風さそふ花 空(そら)に知られぬ雪浪に漂(たゞ)ふありさま飄零()【フリガナ?】として一片 岡目が手に落るを見るに南無阿弥陀仏と書たるに あいそもこそも尽果て如何なる白痴(たわけ)と許(もと)をさぐれは日本ばし 槙町の亀岡とかいふ愚(ぐ)人にて浅草向島辺に別荘三ヶ所を 構(かま)へ一 荘(せう)【?】に一 妾(しよう)【?】を置き輪番(じゅんばん)に遊泊(ゆうはく)し安房宄然(あぼうきうぜん)【?】の楽(たのし)み 妾(てかけ)に配分(はいぶん)して書したる六字の名号(めいごう)三万三千三百三十 三枚に満(みつ)れば懺悔善根(ざんげぜんごん)を表(ひよう)し弘誓(ぐぜい)の舩は 色に耽(ふけ)り酒に湎(ひた)りて仏門 冥理(めうり)【?】の道に叶わんと するは思ふも哀(あわれ)にも思へりと歎息(たそく)せしは 報知六百八十六号に出     小信改二代      貞信画       綿㐂板宄       □政板         ホリ徳   略文長谷川徳太□□筆□     板元 塩町通四丁目 前田喜兵ヱ社中